4K8K衛星放送についての解説 |
---|
4K8K
4K8Kとは画面の水平解像度の事を表しておりフルハイビジョンの画面は1920(水平)×1080(垂直)で1920は約2000なのでフルハイビジョンを2K(ニケイ)と言う。(Kはキロの事で1000を意味する)
4Kは3840×2160の画面の3840は約4000なので4K、8Kは7680×4320の画面の7680は約8000なので8Kと言う。現行のフルハイビジョンは2Kでその2倍の密度の画面を4K、4Kの2倍の密度の画面を8Kと覚えれば良い。
4K8Kは日本(主にNHK)ではスーパーハイビジョン(SHV)と言い海外(主に米国)ではUltra High Definition(UHD)と言う。また英語のUltra High Definition Televisionを日本語にして超高精細度テレビジョン放送と表現する場合もある。
4K8K衛星放送の呼称について
2018年12月1日午前10時より本放送を開始した4K8K衛星放送の呼称を「新4K8K衛星放送」にすると総務省は発表しているがスカパー!がプレミアムサービス4Kを開始しているため新と付けたのだろうがいつまで新を付けておくつもりなのか甚だ疑問に感じるので当ページでは新を付けずにあえて4K8K衛星放送とする。
一般的な呼び方がBS4K・BS8K・CS4K・BS/CS4K・BS/CS4K8K・4K8K放送・4K衛星放送となるのか今のところは何とも分からない。
【従来のBS/CS衛星放送との関係】
従来のBS/CS放送は4K8K衛星放送が開始されても従来通り放送は継続されます。従来の放送に加えて新たに4K8K衛星放送が始まったのである。
放送方式
4K衛星放送はスカパー!がプレミアムサービスにてH.264で2015年3月から先に放送開始しているがこのページで言う4K8K衛星放送は110度BSCSによる4K8K放送の事である。
4K8K衛星放送ではハイビジョン放送の何倍ものデーター量が必要となるため従来の符号化方式のMPEG-2(H.262)に比べて4倍の圧縮率のH.265という符号化方式を採用している。
また従来の110度BSCSは右旋円偏波のみで放送していたが帯域が足りないため新たに左旋円偏波での放送も行われる。
4K8K衛星放送では従来のB-CASカードは使用できずACASチップが4K8K衛星放送対応テレビ等には搭載されている。
このようにして4K8K衛星放送は2018年12月1日(土)午前10時から110度BS/CSにて本放送が開始されて4K衛星放送は下記の図の通りBS右旋・BS左旋・CS左旋の3つの電波で放送され8K衛星放送はBS左旋にて放送されている。
受信方式
4K8K衛星放送では左旋の電波での放送も開始されているが従来のBSアンテナでは右旋の電波しか受信できないため左旋の電波も受信するのであれば右旋左旋の両方に対応した4K8K衛星放送対応BSアンテナへの交換が必要となる。
4K8K衛星放送対応BSアンテナは左旋電波を右旋電波の上の帯域(2224〜3224MHzMHz)へシフトする事で偏波切換えを不要にし混合と分配が可能となっているがBSアンテナ以降の受信配線は従来の配線では3224MHzには対応しておらず地デジと混合伝送する場合は3224MHz対応のブースター・分配器・壁面端子・分波器や配線の変更も必要となる。
受信可能なチャンネル
4K8K衛星放送のチャンネルでBS右旋・BS左旋・CS左旋の3つの電波に分けられて放送していたが2024年3月31日でスカパー!4Kが終了したためCSでの4K放送はなくなった。
ショップチャンネル4Kと4KQVCが2025年4月1日よりBS左旋からBS右旋に変更になった。
4K8K衛星放送を受信するにためには4K8K衛星放送対応の4Kテレビ(8Kテレビ)/4Kレコーダー/4Kチューナーを購入する事が条件となるが受信設備によって受信可能なチャンネルが変わって来る。
HDR放送
4K衛星放送は超高精細で放送されるがあわせてHLG方式のHDR(High Dynamic Range)放送がされている。
4Kテレビ(8Kテレビ)/4Kレコーダー/4Kチューナーを購入し既存のBS放送が受信できる環境があればそのままBS右旋の4Kチャンネルは受信可能である。
さらに4K8K衛星放送対応BSアンテナを設置して配線が2681MHzまで対応していればBS左旋の4K・8Kチャンネルも受信可能になり3224MHzまで対応すればCS左旋の4Kチャンネルも受信できるようになる。
4K8K衛星放送のチャンネル番号の一覧は下記の通りとなる。
※BS8K非対応のBS/CS4K受信機では受信できません。
チャンネル表の画像はこちら
BS/CS4K8Kチャンネル表
衛星
偏波ch
ロゴ
チャンネル名
番組表
BS
右旋4K-BS101
NHK-BSP4K
番組表
4K-BS141
BS日テレ4K
番組表
4K-BS151
BS朝日4K
番組表
4K-BS161
BS-TBS4K
番組表
4K-BS171
BSテレ東4K
番組表
4K-BS181
BSフジ4K
番組表
4K-BS211
ショップチャンネル4K
番組表
4K-BS221
4KQVC
番組表
BS
左旋
8K-BS102
NHK-BS8K※
番組表
4K-BS191
WOWOW4K
番組表
HDRとはテレビで表現できる画面の暗い部分から明るい部分の明暗の範囲が広い事を言う。
従来のテレビや映像では画面の一番明るい部分が100nit(=100cd/u)程度だったが最新の4Kテレビなどでは高輝度化が進み輝度が1000nit(ニト)を
越えており表現できる明暗の範囲が広っているため放送側でも1000nit程度の映像を撮影し伝送を行うものだ。
HLG方式はNHKとBBCが開発した方式でHDR非対応のテレビにも互換性を持たせるために表示するテレビの性能に合わせて輝度を変えるので輝度の低いテレビでは暗くなる傾向がある。
プログレッシブ放送
現在日本の地上波・衛星波で行なわれているテレビ放送は480iか1080iのインターレース(飛び越し走査)方式の放送でありプログレッシブ(順次走査)方式での実用放送は480pによる放送を1999年4月からDIRECTV(ディレクTV)が2000年9月の放送終了まで行いその後はスカパー!プレミアムサービス4Kのみである。
4K8K衛星放送は画面が超高精細である事ばかり注目されるがそれと同じくらいプログレッシブ放送である事の意味は大きい。
現在のテレビ画面はブラウン管から液晶パネル等に変わっておりこれらの表示パネルはプログレッシブ方式での表示であるためテレビ内部でわざわざI/P変換(インターレース/プログレッシブ変換)を行なって表示しているのである。
プログレッシブ放送はこのI/P変換が不要であり液晶パネル等に適した方式なのである。
音声方式
従来のBS/CSではMPEG-2 AACの音声方式だが4K8K衛星放送の音声方式は標準のMPEG-4 AAC方式と 高音質用のMPEG-4 ALS(Audio Lossless Coding)が採用されており 8K放送ではMPEG-4 AAC方式で最大22.2ch、4K放送では最大5.1chのサラウンド放送が行える。
4K8K衛星放送の録画
2017年12月20日にBlu-ray Disc Associationから4K8K衛星放送向け録画用BD規格が発表された。
4K8K衛星放送は録画禁止になるのではという報道があったが事実上録画禁止にはならないようだ。
2018年9月2日A-PABは4K8K衛星放送向け録画用BD規格を承認したので4K8K衛星放送対応BDレコーダーが発売が可能となった。これで4K衛星放送をHDDに録画して4K画質のままBDに焼けるようになる。
また4K8K衛星放送を録画したらHDDの容量を大量に消費するのではと心配している方がおられるがH.265での高圧縮記録になるためフルハイビジョン(1920x1080)の1.3〜1.4倍程度ハイビジョン(1440x1080)の1.8〜2倍程度の容量が必要となる。
4K8K放送衛星
4K8K衛星放送では新たに左旋円偏波にて放送を行なうためBS・CS共に新衛星を打ち上げている。
CS衛星はJCSAT-110Aを2016年12月22日に打上げておりBS衛星はBSAT-4aをアリアンスペース社のアリアン5ロケットにて仏領ギアナより2017年9月30日打ち上げた。
BSAT-4aの打ち上げの動画はこちらからから見れる。
トップページ | What's New! |
---|---|
アサヒデンキ楽天市場 |